住み慣れた町だし、なによりもこの家が好き。
壁の色を替えたり、ドアノブを取り替えたり、ファブリックは手作りだし、収納にも自分ならではのアイデアがいっぱい。長い年月の間に、コツコツと育て上げた思い入れのある家と庭を手放したくない。手先が器用で、インテリアや植物を大事にしてきた方ならば、そう思われることも多々あることでしょう。クリアしなければいけないのは、まず財産分与の問題です。
長年手を掛けて、自分好みのスタイルが確立したこの家と庭。模様替えひとつ手伝ったことのない夫に渡したり、手放したくありません。私ひとりでこのまま住み続けることはできないでしょうか。
壁の色を替えたり、ドアノブを取り替えたり、ファブリックは手作りだし、収納にも自分ならではのアイデアがいっぱい。長い年月の間に、コツコツと育て上げた思い入れのある家と庭を手放したくない。手先が器用で、インテリアや植物を大事にしてきた方ならば、そう思われることも多々あることでしょう。クリアしなければいけないのは、まず財産分与の問題です。
賃貸であるならば、話し合って賃貸契約者の変更ができればすみます。
問題は持ち家だった場合。婚姻後に取得したものは、すべて共有財産となるので財産分与の対象となります。つまり、結婚後に購入した戸建て住宅でもマンションでも、名義に関わりなくふたりの財産とみなされ、分けなくてはならないのです。
売却して半分ずつ受け取るか、もしくは販売価格の半分に相当する金額を財産分与として渡すという方法もあります。その際に、もしもローンが残っていたら負の財産として、その額を差し引いた差額を分けることになります。
また、婚姻後でも親から生前贈与の形で提供された土地に建てた家ならば、その土地は分与の対象になりません。建物だけを夫婦の協力によって建てたとみなされ、その価格(現在の価値)を算出して分与することになります。
家と不動産の名義は夫のものとして、夫からの賃貸としてで住み続けるという案もあります。子どもさんがいた場合、教育環境を変えたくないなど自宅で住み続けたい理由がある場合に用いられます。その場合、万が一所有者が負債を抱えたり、遺産相続が発生した時に立ち退きを迫られる可能性があります。そのため、きちんと賃貸書契約書を作成しておく必要があります。
財産分与で得られる現金が、家の分与分を差し引いても充分であったなら、買い取る形を取ることもできますが、老後の生活資金は必要です。生活設計をしっかり立てて判断しましょう。そのためにも、財産分与の対象となるものや受け取ることのできる年金などを、しっかり把握して算出する必要があります。その上で、一番いい方法を判断して、話し合いを進めていくようにしましょう。
所有する財産を把握すること、これから取得できるであろう収入(年金など)を予測して、これからの生活設計を立てることが大切です。そのためにも、まず資料を準備しましょう。家族の意向も確認する必要があります。子どもさん達が独立し、、すでに住まいを取得していたら、賃貸というスタイルは必要ないかもしれません。ご自身の願う暮らし方をまず考えて、その可能性をひとつひとつ確認していく作業が求められます。
この家さえあればいい。つい、そう思ってしまうかもしれませんが、老後の資金をしっかり確保しなければ、維持することさえ困難になってしまうかもしれません。きちんと財産分与をして、暮らし向きを守ることも大切です。不動産関連や熟年離婚の事例をたくさん扱ってきた「みお」の弁護士が、しっかりとサポートして、よりよい方向へと話し合いをすすめます。