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04

養育費を支払わなくなった元夫から、確実に支払ってもらう方法とは?

Aさん/20代/パートタイマー
結婚歴 6年
子ども 2人
離婚原因 -
解決方法 裁判
解決までの期間 約5ヶ月
分類 その他女性養育費
離婚の理由・原因は?

約束通りに養育費を支払わない元夫。連絡をしても返事がない!

Aさんは元夫との間で「子どもの親権をAさんとすること」「元夫が養育費として、毎月10万円をAさんに支払うこと」を約束して協議離婚しました。Aさんはこの約束を書面にするため、「合意書」という書面を作成し、これにAさんと元夫が署名・押印をしました。
元夫は離婚から半年ほどの間、当初の約束通り養育費を支払っていましたが、その後Aさんに振り込まれる養育費は、8万円、5万円と次第に少なくなり、やがて支払いがストップしてしまいました。Aさんは元夫に対して、養育費をきちんと支払うようメールや電話で連絡してみたものの、元夫からの返事はありませんでした。

弁護士に相談した理由は?

未払い分はもちろん、将来の養育費もきちんと支払って欲しい。

Aさんはパートに出ているとはいえ、まだ子どもが幼いということもあって、毎月の養育費を支払ってもらわなければ生活が大変でした。そこでAさんは、弁護士に相談することにしました。弁護士が面談をした結果、Aさんは既に未払いとなっている養育費の分だけではなく、将来約束した分についても、「裁判手続きを経なくても、支払いを強制できるような形にしたい」との希望があることが分かりました。
そこで弁護士は、まずは「未払いの養育費」の支払いを求める訴訟を提起することとし、併せて「将来の養育費」の支払いについて、単なる私的な文書ではなく、強制執行ができる公的な書面にできるような方法を模索しました。

弁護士に相談した結果は?

未払い分、将来の養育費のいずれも「確実に」支払われることに。

「未払いの養育費」を求める訴訟において、元夫が弁護士の主張を全面的に承諾する内容の和解が成立しました。そして、この裁判上の和解内容に、「将来の養育費」についての約束も盛り込まれました。従って、今後、仮に元夫が養育費を支払わなくなった場合には、この裁判上の和解で作成された「和解調書」をもとに、裁判手続きを経ることなく、夫の給料等の差押をすることが可能になり、Aさんの当初のご希望(未払いの養育費の支払い及び将来の養育費の支払いの確実な約束)を共に達成することができました。

"相談して良かった!" ポイントは?

話し合いを継続するより、早期の訴訟提起が解決への近道に。

離婚時に養育費の支払いをしていたのに、その後まったく支払われなくなるといったことは、残念ながら現実に多く発生しています。さらに、養育費を支払う側の相手との連絡も上手くいかなくなっているケースが多いと思われます。このような場合、協議を継続するのみでは、現実的に未払いになっている養育費を回収することはかなり困難です。この事例では、Sさんから相談を受けた弁護士が、早期に訴訟を提起したことで、元夫も「養育費の支払いが義務である」ということを強く認識し直し、結果的にAさんのご希望通りの内容で解決に至りました。

別々の手続きが必要な2つの問題を、裁判によって一挙に解決!

この事例については、「未払いの養育費」だけではなく、私的な文書でしか合意していなかった「将来の養育費」についても、裁判上の手続きで一気に解決することができました。本来であれば、「未払いの養育費」の支払い請求と、「将来の養育費」の約束を公的な書面にするということは別の問題であり、それぞれ別の手続きで相手と訴訟や調停等を行う必要があります。しかし、弁護士が「未払いの養育費」の裁判において、積極的に裁判所へ働きかけた結果、裁判官も弁護士の主張に賛同し、元夫と「将来の養育費」の約束についても、一挙に解決する方向で進めていくことができました。

弁護士 小川弘恵
からのアドバイス

養育費は、非親権者が親の義務として自分の子どものために支払うものですから、離婚の際に約束した養育費を、約束通りに支払わなければならないのは当然です。
もちろん、養育費は子どもの養育期間に合わせて、将来にわたって受領するものですから、様々な事情で当初の約束通りに支払えなくなる可能性はあります。ただ、そのような場合でも、約束した養育費の額を勝手に減らしたり、支払う必要がなくなるということではありません。ですので、約束した養育費を支払ってもらえないからといって、泣き寝入りをする必要はありません。約束したことを証明する証拠は必要ですが、相手に収入がある限り、養育費を回収する手段はあります。養育費の支払いについてお困りの方は、是非ご相談ください。

個別相談会
2024年12月11日(水) 10:00、13:00〜17:00(各回一時間枠)
大阪事務所
担当:
弁護士 小川 弘恵
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