Nさんは飲食店を営んでおり、大阪府内にに3店舗を構えています。
行ったり来たりで忙しい日々を送っていますが妻は労ってくれるどころか冷たい態度で、専業主婦なのに食事も作ってくれません。妻からの心ない言葉に傷つき、一時は「自分なんかいなくなったほうがいいのでは」と、自殺を考えるほど思いつめたこともあったといいます。妻のモラハラに苦しむNさんでしたが、知人から「そんなにしんどいなら離婚すればいい」とアドバイスをもらったことで、離婚を決意しました。
離婚を決意したNさんではありましたが、妻にモラハラの事実をつきつける勇気はなかったため、「コロナ禍で店舗の経営状態も悪く、借金が増えていて迷惑をかけるから離婚したほうがいいのでは」と、遠慮気味に伝えてみました。もっとも、現在の生活を手放したくない妻は案の定取り合ってくれませんでした。妻に強く出ることができないNさんは、自分一人ではむずかしいと思い、弁護士に相談することにしました。Nさんから話を聞いた弁護士は「一緒に頑張りましょう」とアドバイスし、妻に離婚協議の通知を送りました。弁護士が代理人となったことで妻もNさんが本気だと理解し、妻も代理人を立てて弁護士同士で協議を進めることになりました。
今までずっと言えなかったNさんの気持ちを、弁護士を通じて伝えることで、妻も「しばらく生活が成り立つようにしてくれるのなら」と離婚に合意。子供は二人いましたが、既に独立しているため養育費は必要なく、財産分与と当面の生活費に関する取り決めだけでスムーズに話が進みました。お互いに代理人が付いていることから公正証書にしなくても良いという妻の意向もあり、2か月もかからないうちに離婚が成立。想定していたよりも早い解決に「こんなことならもっと早くに離婚を決意しておけば良かった」と喜ぶNさんでした。
弁護士を通して今まで言えなかった気持ちを妻に伝えることができたことが大きかったとNさんは言います。Nさんには取り合わなかった妻も、第三者から伝えられることで冷静に受け止めることができたそうです。モラハラについて妻に自覚はありませんでしたが、Nさんがそこまで辛い思いをしたというのなら距離を置いた方がお互いのためになるでしょうと離婚についても前向きに検討してくれるようになり、スピーディーに離婚が成立したのは第三者が間に入って交渉した結果といえます。
この人は絶対に離婚を認めないだろうな、何を言っても無駄だろうな、と諦めていませんか。ずっと我慢しつづけていても関係は改善されません。離婚はよくないと思いがちですが、一度関係を精算して距離を取った方がお互いのためにも良いこともあります。アクションを起こしてみたら意外とすんなり受け入れてもらえる場合もありますし、ご自身で伝えることがむずかしい場合は弁護士に相談してみるのも一つの手段です。一人では無理でも弁護士と一緒ならできることはたくさんあります。一人で抱え込まずに、私たちに是非ご相談ください。