会社員のAさんは、同じく会社員の夫と2人で暮らしていました。Aさんも仕事をしていたことから、夫の帰宅が遅くなることについては、何の疑いも持っていませんでした。ところがある日を境に、深夜の帰宅を繰り返すようになったり、自宅でも携帯電話を肌身離さず持ち歩くようになりました。
しばらく様子を見ていたAさんでしたが、夫の不審な行動が止む気配はなく、不信感は募るばかり。そんなある日のこと、ふと目にした夫の携帯メールにより浮気を確信。証拠を徹底的に収集したところ、夫が浮気を認めたため、Aさんは離婚を決意しました。
夫の浮気に耐えかねたAさんは、夫に対して離婚の決意が固いことを伝え、離婚に向けた話し合いを始めました。何度も話し合いを重ねたものの、お互いの主張が平行線をたどり、なかなか結論を出すことができませんでした。離婚に向けた準備は一向に進まず、時間だけが過ぎていく中で、Aさんは「このままでは納得のいく離婚ができない」と考えるようになり、状況を打開するために弁護士にアドバイスを求めました。
弁護士に相談することで、Aさんは夫との話し合いをどのように進めるべきか?離婚の条件をどのように定めるべきか?をハッキリさせることができました。弁護士からアドバイスを得たAさんは、慰謝料400万円(頭金100万円、残り300万円は10回の分割払い)という具体的な条件を夫に提示するとともに、弁護士が粘り強く交渉を継続。ついに夫もAさんが提示した条件で離婚に合意。離婚協議書を作成したうえで、離婚成立となりました。
離婚成立後は弁護士のアドバイスのもと、離婚届の提出といった役所での手続きもしっかりと済ませることができ、さらに、離婚協議書に基づいて分割払いの残りの慰謝料も全額受領。Aさんは納得のいく形で、人生の再スタートを切ることができました。
Aさんは夫の浮気を確信するメールを目撃してから、メールや写真、領収書など、夫の浮気を明らかにするための証拠を収集していました。収集された証拠の内容は、慎重な弁護士であっても「夫の行動は、Aさんに精神的な苦痛を与えるに足りるもの」と判断できるものでした。ところが、夫がAさんに対して提示した慰謝料の金額は、到底納得できるものではありませんでした。さらに、夫は弁護士を付けて「これ以上の慰謝料は支払えない」といった主張をしてきました。そこで弁護士は、Aさんの代理人として電話・書面・直接面談を繰り返し、粘り強く交渉を続け、Aさんが提示した条件で離婚を成立させました。
離婚は人生の一大事件です。納得のいかないまま離婚をすると、一生後悔する可能性もあります。今回のケースのように、話し合いがまとまらなかったり、納得できない条件を提示されたりした場合でも、決してあきらめることがないようにしましょう。
自分ではどうしようもない状況なら、弁護士を通して粘り強く交渉を続けることで、このケースのように納得のいく離婚を成立させ、その後の人生をもっとゆたかなものにすることができます。今回のケースのような状況に陥っている方は、ぜひ当事務所にご相談にお越しください。